GitLab Runner Helmチャート
- プラン: Free、Premium、Ultimate
- 提供形態: GitLab.com、GitLab Self-Managed、GitLab Dedicated
GitLab Runner Helmチャートは、GitLab RunnerインスタンスをKubernetesクラスターにデプロイするための公式の手法です。このチャートにより、GitLab Runnerが次のように設定されます:
- GitLab RunnerのKubernetes executorを使用して実行する。
- 新しいCI/CDジョブごとに、指定されたネームスペースで新しいポッドをプロビジョニングする。
HelmチャートでGitLab Runnerを設定する
GitLab Runnerの設定の変更をvalues.yamlに保存します。このファイルの設定については、以下を参照してください:
- チャートリポジトリ内のデフォルトの
values.yaml設定。 - 値ファイルに関するHelmドキュメント。値ファイルによってデフォルト値がオーバーライドされる仕組みが説明されています。
GitLab Runnerを適切に実行するには、設定ファイルで次の値を設定する必要があります:
gitlabUrl: Runnerの登録先のGitLabサーバーの完全なURL(https://gitlab.example.comなど)。rbac: { create: true }: GitLab Runnerがジョブを実行するポッドを作成するためのRBAC(ロールベースのアクセス制御)ルールを作成します。既存の
serviceAccountを使用する場合は、rbacにサービスアカウント名を追加してください:rbac: create: false serviceAccount: create: false name: your-service-accountserviceAccountに必要な最小限の権限については、Runner APIの権限を設定するを参照してください。
runnerToken: GitLab UIでRunnerを作成するときに取得した認証トークン。- このトークンを直接設定するか、シークレットに保存します。
その他のオプションの設定も使用できます。
これで、GitLab Runnerをインストールする準備ができました。
Helmチャートを使用してGitLab Runnerをインストールする
前提要件:
- GitLabサーバーのAPIにクラスターからアクセスできること。
- ベータAPIが有効になっているKubernetes 1.4以降。
kubectlCLIがローカルにインストールされ、クラスターに対して認証されていること。- Helmクライアントがマシンにローカルにインストールされていること。
values.yamlで必要な値をすべて設定していること。
HelmチャートからGitLab Runnerをインストールするには、次の手順に従います:
GitLab Helmリポジトリを追加します。
helm repo add gitlab https://charts.gitlab.ioHelm 2を使用している場合は、
helm initでHelmを初期化します。アクセスできるGitLab Runnerのバージョンを確認します:
helm search repo -l gitlab/gitlab-runnerGitLab Runnerの最新バージョンにアクセスできない場合は、次のコマンドでチャートを更新します:
helm repo update gitlabvalues.yamlファイルでGitLab Runnerを設定したら、必要に応じてパラメータを変更して、次のコマンドを実行します:# For Helm 2 helm install --namespace <NAMESPACE> --name gitlab-runner -f <CONFIG_VALUES_FILE> gitlab/gitlab-runner # For Helm 3 helm install --namespace <NAMESPACE> gitlab-runner -f <CONFIG_VALUES_FILE> gitlab/gitlab-runner<NAMESPACE>: GitLab RunnerをインストールするKubernetesネームスペース。<CONFIG_VALUES_FILE>: カスタム設定を含む値ファイルのパス。作成するには、HelmチャートでGitLab Runnerを設定するを参照してください。- GitLab Runner Helmチャートの特定バージョンをインストールするには、
helm installコマンドに--version <RUNNER_HELM_CHART_VERSION>を追加します。任意のバージョンのチャートをインストールできますが、新しいvalues.ymlには古いバージョンのチャートとの互換性がない場合があります。
使用可能なGitLab Runner Helmチャートのバージョンを確認する
HelmチャートとGitLab Runnerのバージョニング方法は異なります。この2つの間のバージョンマッピングを確認するには、ご使用のHelmのバージョンに対応するコマンドを実行します:
# For Helm 2
helm search -l gitlab/gitlab-runner
# For Helm 3
helm search repo -l gitlab/gitlab-runner出力の例は次のとおりです:
NAME CHART VERSION APP VERSION DESCRIPTION
gitlab/gitlab-runner 0.64.0 16.11.0 GitLab Runner
gitlab/gitlab-runner 0.63.0 16.10.0 GitLab Runner
gitlab/gitlab-runner 0.62.1 16.9.1 GitLab Runner
gitlab/gitlab-runner 0.62.0 16.9.0 GitLab Runner
gitlab/gitlab-runner 0.61.3 16.8.1 GitLab Runner
gitlab/gitlab-runner 0.61.2 16.8.0 GitLab Runner
...Helmチャートを使用してGitLab Runnerをアップグレードする
前提要件:
- GitLab Runnerチャートをインストールしていること。
- GitLabでRunnerを一時停止していること。これにより、完了時の認証エラーなど、ジョブで発生する問題を回避できます。
- すべてのジョブが完了していることを確認していること。
設定を変更するか、チャートを更新するには、必要に応じてパラメータを変更してhelm upgradeを使用します:
helm upgrade --namespace <NAMESPACE> -f <CONFIG_VALUES_FILE> <RELEASE-NAME> gitlab/gitlab-runner<NAMESPACE>: GitLab RunnerをインストールしたKubernetesネームスペース。<CONFIG_VALUES_FILE>: カスタム設定を含む値ファイルのパス。作成するには、HelmチャートでGitLab Runnerを設定するを参照してください。<RELEASE-NAME>: チャートをインストールしたときに付けた名前。インストールセクションの例ではgitlab-runnerという名前が付けられています。- GitLab Runner Helmチャートの最新バージョンではなく特定バージョンに更新するには、
helm upgradeコマンドに--version <RUNNER_HELM_CHART_VERSION>を追加します。
Helmチャートを使用してGitLab Runnerをアンインストールする
GitLab Runnerをアンインストールするには、次の手順に従います:
GitLabでRunnerを一時停止し、すべてのジョブが完了していることを確認します。これにより、完了時の認証エラーなど、ジョブに関連する問題を回避できます。
このコマンドを実行します(必要に応じて変更します):
helm delete --namespace <NAMESPACE> <RELEASE-NAME><NAMESPACE>は、GitLab RunnerをインストールしたKubernetesネームスペースです。<RELEASE-NAME>は、チャートをインストールしたときに付けた名前です。このページのインストールセクションでは、これはgitlab-runnerでした。